人事労務

就業規則を変更した際の届出に係る適切な手続き

税理士 / 坂根 崇真(秋田税理士事務所)

【肩書】 秋田税理士事務所 代表税理士、㈳全国第三者承継推進協会 理事、㈱坂根ホールディングス代表取締役 【著書】 会社を立ち上げる方法と7つの注意点 相続実務のツボとコツがゼッタイにわかる本 (出版社:秀和システム) 【メディア実績】 Yahoo!ニュース、livedoor ニュース、Smart News、幻冬舎GOLD ONLINE 、現代ビジネス ほか

2022年4月より改正育児・介護休業法が施行されることに伴い、今後、就業規則(育児・介護休業規程)の見直しを行い、労働基準監督署へ届け出ることになるでしょう。そこで今回は、就業規則を変更した際の手続きに関するよくある質問をとり上げます。

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[1]就業規則を変更した際の意見聴取

従業員数10名以上の事業所で、就業規則を変更した際には、パートタイマー等の非正規従業員を含む全従業員の過半数の代表者(以下、「過半数代表者」という)の意見を聴き、所轄の労働基準監督署へ届出を行う必要があります。

過半数代表者には、あくまでも意見を聴くことが求められており、届出する就業規則の内容に同意をとる必要まではありません。書面(意見書)に「異議なし」や「〇〇の変更について改善を望みます」というように意見を書くことを求め、就業規則に添付して届け出ます。

また、意見書に改正内容等について異議がある意見が書いてあったとしても、届出においては問題なく、就業規則の変更の手続きにおいて、意見を聴くというプロセスが法令で定められています。

なお、賃金を引き下げるといった従業員にとって不利益な労働条件の取扱いに変更する際は、従業員と会社の個別の合意等の適切な手続きが必要であり、その実務については社会保険労務士等の専門家にご相談いただくとよいでしょう。

[2]パートタイム就業規則の意見聴取

正社員とパートタイマーの就業規則を別に作成しており、パートタイム就業規則を変更し届出を行う際には、正社員の就業規則と同様に、過半数代表者の意見を聴くことになっています。過半数代表者はパートタイマーである必要はなく、また、パートタイマーの中から過半数代表者を選ぶ必要もありません。ただし、パートタイマーの過半数代表者の意見を聴くことが望ましいとされています。

[3]過半数代表者の選出

過半数代表者は、以下のいずれにも該当する必要があります。

  • 労働基準法第41条第2号に規定する監督または管理の地位にある者でないこと
  • 就業規則の変更の際に、会社から意見を聴取される者を選出することを明らかにして実施する投票、挙手等の方法によって選出された者であること

過半数代表者を選ぶ際の母数となる従業員数には、管理監督者やパートタイマー等の非正規従業員も含まれます。正社員の過半数ではないことに留意しましょう。

過半数代表者の選出が適正に行われておらず、変更した就業規則が無効であるといったトラブルにつながることも考えられます。今後、過半数を選出する際には、上記の内容を確認した上で適正に選出しましょう。

※文書作成日時点での法令に基づく内容となっております。

文書作成日:2022/1/11

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税理士 / 坂根 崇真(秋田税理士事務所)

【肩書】 秋田税理士事務所 代表税理士、㈳全国第三者承継推進協会 理事、㈱坂根ホールディングス代表取締役 【著書】 会社を立ち上げる方法と7つの注意点 相続実務のツボとコツがゼッタイにわかる本 (出版社:秀和システム) 【メディア実績】 Yahoo!ニュース、livedoor ニュース、Smart News、幻冬舎GOLD ONLINE 、現代ビジネス ほか

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